ドイツ・ロマン派の音楽　ちょうふ市民カレッジ

内容

18世紀末からドイツでは新しい芸術思潮が始まります。それがロマン主義です。文学に始まったこの思潮は音楽や美術、建築などにも及んでいきます。この講座ではドイツ・ロマン派の音楽がどのように始まり、展開していったのかを音楽だけではなく、他の芸術や社会との関連の中でとらえていきます。自然や宗教、過去の伝統につよい関心を示したのがロマン派です。同時にピアノ文化が興隆し、ジェンダー問題（女性の性差別）が起こったのも19世紀です。ロマン派の音楽はこうした思潮と深く結びついていました。講座ではこれらの点を踏まえて、大作曲家の名作をさまざまな観点から取り上げてまいります。

【カリキュラム】
12/7　　「自然と民謡への関心とリート」
　　　 　シューベルトとウェーバー、シューマンを中心に
12/14 　「ロマン派のバッハ再評価」
　　　　ベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューマンを中心に
12/21 　「ピアノと市民文化―ロマン派のピアノ音楽」
　　　　メンデルスゾーン、リストを中心に
1/11　　「聖なるものの世界への憧れ―ロマン派の作曲家と神」
　　　　ヴァーグナー、リスト、ブラームス、ブルックナーを中心に
1/18　　「黄昏行くロマン派音楽と世紀末」
　　　　ブラームス、マーラーを中心に

講師

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  西原 稔（桐朋学園大学名誉教授）

  【講師プロフィール】
  1952年生まれ。東京藝術大学大学院博士課程満期退学。音楽を社会背景から解明する研究に取り組んでいる。著書に『音楽家の社会史』、『ピアノの誕生』、『「楽聖」ベートーヴェンの誕生』、『クラシックでわかる世界史』ほか多数。