多義性のある「共生」をアーティスト独自の視点から切り込み、私たちとアートを繋ぐ架け橋となることを目指す「調布×架ける×アート」。第 3 弾でご紹介する沼田侑香は、子どもの遊び道具としても広く知られるアイロンビーズを主に用い、「現実とデジタル世界の乖離とその未来」をテーマに作品を制作しています。
調布×架ける×アート 沼田侑香 現実とエラー
調布×架ける×アート 沼田侑香 現実とエラー 概要
- 開催日
〜
- 開催時間
- 10:00~18:00
- 会場
調布市文化会館たづくり
- 料金
- 無料
アイロンビーズで表現される現実⇔デジタル世界
デジタル技術はいまや日常に欠かせない存在となり、私たちはデジタルとの共生を強いられていると言っても過言ではありません。ゲームや情報化社会においてデジタル世界と現実世界との境界は薄れつつありますが、アイロンビーズで表現されたデジタル画像やエラー、バグを思わせる沼田の作品は、私たちにデジタル世界を強烈に認識させると同時に、現実の重要性に立ち返らせます。
本展では身近な素材から生まれたアート表現を通して、互いに交じり合うデジタル世界と現実とは何か、そしてこれからもデジタルと共生していく私たちのあり方を考えます。


おしらせ
たづくり1階エントランスステージの展示作品《IMAGINARY FARM》は、下記期間で展示を行います。
4/11(金)~5/15(木)
5/20(火)~6/15(日)
5/16(金)~5/19(月)の間は作品をご覧いただけませんので、ご了承ください。
ワークショップ「ピクセルピザを作ろう」

アイロンビーズを使ってピザを作ります。
下絵を見ながらオリジナルのピザを作ってみましょう。
5月10日(土) ①10:00~12:00(完売) ②13:30~15:30(完売)
※キャンセル待ちはできません。今後空席が出次第ネット申込ページ上に追加いたします
会場:調布市文化会館たづくり10階1002学習室
定員:各10名程度
参加費:1,500円
対象:小学生以上どなたでもご参加いただけます。(※保育サービス有)
申込み:4月18日(金)10:00~
注意事項:
・1回につき、1名分のみお申込みいただけます。2名以上でご参加の場合は1名分ずつお申込みください。
・予約完了メール(チケットレスを選択した方)またはチケットを当日まで保管してください。会場でお名前を伺って受付します。
・ご入金後の払い戻しはできません。教材準備の都合上、キャンセル時はご入金済みの場合も必ずご連絡ください。
・保護者の方は、原則1名まで場内後方からワークショップの様子をご覧いただけます。お子さまと一緒にご参加される場合は別途お申込みが必要です。
アーティストトーク
作家が展示作品についてお話しします。
6月8日(日) ①11:00~12:00 ②15:00~16:00
会場:調布市文化会館たづくり1階展示室
定員:各回20名程度(当日先着順)
参加費:無料
※申込不要。開始10分前に展示室にお集まりください
ちょうふアートサポーターズによるアーティストインタビュー
調布市文化・コミュニティ振興財団の文化ボランティア「ちょうふアートサポーターズ」が、沼田侑香さんにインタビューを行いました!
インタビューの様子をまとめたハンドアウトを展示室内で配布しているほか、ウェブからもご覧いただけます。

沼田侑香
1992年千葉県生まれ。2022年東京芸術大学大学院絵画科油画を修了。
インターネットが日常的に使用されるデジタルネイティブ世代に生まれ、現代における時代性や世代の特徴を取り込み、インスタレーションなどの表現を用いて作品に置換している。
主な展示として、2024年に水戸芸術館で開催された 「クリテリオム100」、ベルリンでのアートフェア「POSITIONS」(2024年)など国内外で活動している。
作家からのメッセージ
私が小学生のころ、プレイステーション2で街を作るゲームにハマっていました。見たことのある飲食店を建てることができ、テレビ画面内の架空の街になぜかリアリティを感じて夢中になったことを覚えています。当時は画質も悪く動きも硬い描写が多かった印象ですが、現実をトレースしたかのような風景がリアリティを増長させていたのだと思います。
それから20年以上経ち、現代のゲームはスムーズなグラフィックや音、視点の操作などにより、現実世界とゲームの世界の境界線がシームレスになりつつあります。しかし、人の作ったデジタル空間ではドアを人間が貫通したり、車が床に刺さったりなどの現実世界では起きえないバグが起こることもしばしばあります。私はこのバグが起こると、没入していた世界から切り離されて現実に引き戻される感覚になりました。この奇妙な感覚は現実世界と架空の世界を繋ぐ唯一の手掛かりなのではないかと感じました。
本展では様々な視点から私たちと共存するデジタルとの向き合い方について試行しています。私たちの生きている「現実世界」はどこにあるのかを改めて考え直すきっかけになることを願っています。
後援
調布市教育委員会、J:COM、調布FM83.8MHz
協賛
株式会社カワダ
本展のアイロンビーズLABO、ワークショップでは、株式会社カワダのパーラービーズを使用しております。