
館内アート情報

東館1階エレベーターホールでは、エレベーターを待つちょっとした時間を豊かなアート鑑賞の時間に転換させる試み「エレベーターホール・アートプロジェクト」を実施しております。現在展示中の第9期アーティストは与那覇駿。年に1回程度展示替えもしておりますので、ご来館の際にご注目ください!
第9期 : 与那覇 俊 「有限内の無限 0=3」


作家について
与那覇 俊
1979年生まれ沖縄県豊見城市在住。
4人きょうだいの長男として生まれ、中学・高校時代はサッカーに励む。茨城大学理学部に進学し、大学のサークルで中南米の民族音楽であるフォルクローレに出会う。大学を一年間休学してボリビアへ行き、プロの音楽家と交流する。帰国後、精神疾患を患ったが大学を卒業し、教員免許を取得。2001年より、頭に浮かぶことを文字にして書く「脳ノート」を書き続け膨大な量に至る。2013年より絵を描き始め、周囲からの勧めで公募展に応募するようになる。頭の中に次々と浮かんでは消えていく欲望や考えを即興で絵と文字で描き出し、画面を構成していく。365日休まず、一日5時間ほど描き続けている。
過去、岡本太郎賞に2回入選。現在、abcd collection所蔵を経て、ポンピドゥセンター内、フランス国立近代美術館に作品が所蔵されている。
作品について
コンピューターは、30cmほどの小さな画面の中に、相当数の情報を含んでいる。
与那覇は、自身の絵画において、その限られた紙面にできる限り多くの情報を詰め込むようにさまざまな物や出来事を描きだす。世界情勢、自分の人生、ダリやダ・ビンチなどの西洋の巨匠の絵画、架空のヒーロー「調布マン」など、過去・現在・未来、現実と空想、自己と他者が曼荼羅のような空間の中で交錯する。
エレベーターホール・アートプロジェクト」過去の出品者
第一期:諫元大輔 / 第二期:ハービー・山口 / 第三期:穂村弘×古門圭一郎 / 第四期:ベー・ビョンウ /
第五期:Colliu(コリュ) / 第六期:堂本右美 / 第七期:千住博 / 第八期:町田帆実

- エントランスや階段の踊り場、窓など、施設のスペースを活用してアート作品の展示を行っています。
- 1995年の開館時より設置されている作品に加え、2018年度には現代アート作品の設置も行いました。
小林万里子《ナンジャモンジャの樹》2020
東館7階~12階 東側窓面


作品について
7階から12階の窓にまたがり、市の木として親しまれる「くすの木」が大きく描かれた作品です。樹木の周囲には多摩川を思わせる流線が伸び、そこには様々な動植物がいきいきと暮らしています
作家について
- 小林万里子(KOBAYASHI Mariko)
- 布/糸/和紙などを用い、織/染/刺繍の技法を組み合わせたテキスタイル作品を制作する。
- 生と死が繰り返されていく自然をテーマに、希薄になりつつある生き物との関係を描く。
- 大阪府出身。多摩美術大学テキスタイルデザイン専攻、同大学院修了。
受賞歴
- STEAMCREAM 3周年記念デザインコンペ 最優秀賞(2010)
- 第15回フラッグアート展in岐阜 最優秀・日比野克彦賞(2011)
- New beat,in香港
- Bronze Award(2012)
- Premiovalcellina2012 佳作(2012)
- 小名浜国際大漁旗デザインコンペ 審査員賞(2012)
- 第2回ニングル大賞 佳作(2012)
- 伊藤若冲感性インスパイア作品展国際コンペティション 入選(2012)
- Tokyo Midtown Award 2014 優秀賞(2014)
角文平《World Tour》2018
東館1階~6階 エレベーターホール横階段室


作品について
空港を彷彿とさせる案内標識と、1階から6階の階段室(踊り場)に設置された窓を模した造形物6点が組み合わさった作品です。案内標識に従って階段を上り下りすると、各階の窓から様々な国の風景を臨むことができます。調布から始まり、上海、カトマンズ、パリ…と、巡る都市は様々で、調布市との距離や関係性を想像させます。
作家について
- 角文平(KADO Bunpei)
- 日常的に見慣れたものを組み合わせることで
- 本来のものが持つ機能や意味をずらし、
- 新たな意味を見る側に連想させるような彫刻を制作。
- 近年は空き家や学校の教室を使ったプロジェクトを経て、
- 作品周辺の空間を作品の一部として取り込むようなインスタレーションも展開。
- 福井県美山町生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科金工専攻卒業。
受賞歴
- アートサイト小千谷2003
- 魚沼水産賞(2003)
- 第2回コンクリートアートミュージアム名古屋 佳作(2005)
- 第9回岡本太郎記念現代芸術大賞展 特別賞(2006)
- 第10回岡本太郎現代芸術大賞展 特別賞(2007)
- 武蔵野美術大学 パリ賞(2008)
開館当時からの設置作品
望月直登《光る波》1995
麻生秀穂《緑の情景》1995

陶板レリーフ、モザイクなど様々な素材による壁画や彫刻・モニュメントなどを制作する望月直登によるステンレスレリーフ。

国内外の各地で様々な素材によるパブリックアート作品を手がける麻生秀穂による大理石レリーフ。東京藝術大学名誉教授。
チェーザレ・ラピーニ、彫刻作品3点、1898
その他

19世紀イタリアの彫刻家チェーザレ・ラピーニ(Cesare Lapini)による石彫作品三点。
